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改善方法

顧問 …………………………………

本多心身医学研究所 所長   
本多和雄

企画・監修 …………………………

OD低血圧クリニック田中 院長   
田中英高
  • 起立性調節障害 Support Group
  • 病院検索登録受付
  • 起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック
  • 起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応
  • 大正富山医薬品株式会社

日常生活での工夫

規則正しい生活を心がけましょう

低血圧の人は早起きが不得手という人が多いようですが、早く寝る習慣をつけると早起きしてもさほど苦ではなくなります。体内時計を少しずらして規則正しい生活を心がけましょう。
*「早起きが不得手」とは、いわゆる朝寝坊ではなく、目が覚めていても布団からなかなか抜け出せない状態をいいます。

1. 朝、目覚めたら、からだを徐々にならしましょう。

2. スローペースでからだのリズムを作りましょう。

ストレスの解消

精神的なストレスも肉体的なストレスも低血圧の大敵です。ストレスの原因がわかっている人は、なるべくその原因を取り除くようにしましょう。

また、趣味を見つけ、生活を楽しむことはストレス解消の手段になります。ただし、「のめり込む」のはよくありません。過労もストレスになるからです。

そのほか日常生活で心がけるべきこと

そのほかほんの少し心がけることで、不快な症状を回避することができます。

入浴は血液の循環をよくしますが、長湯と熱い湯は禁物です。低血圧の人の場合は、ぬるめのお風呂で"カラスの行水"が望ましいです。また、冷水摩擦や乾布摩擦も有効です。

枕は高めのものを使いましょう。

満員電車、デパートなど人混みはなるべく避けましょう。

夏場、気温が高い時間帯には外出を控えましょう。

薬を服用するときの注意・工夫

薬を長期に飲み続ける場合
薬を服用するときは、医師や薬剤師さんから受けた服用上の注意を守りましょう。
ただし、長期間にわたり昇圧剤を飲み続けなければならない場合、次のような工夫が考えられます。

1. 外出しない日には薬を飲まない、もしくは飲む薬の量を少なくする。

2. 気温が低い冬場は、全般的に血圧が上がるので、飲む薬の量を少なくする。

3. 1週間ほど薬を飲むのを休んでみる。

4. からだに作用するメカニズムが違う薬に変更してみる。

5. からだに負担がない程度に塩分や水分を多く摂取するように心がける。
(むくみがでたり、動悸がする、かえってだるくなるようなら、これらは控えてください。)


薬を飲まないと、症状が悪化するのではないかと心配されている人が多いようですが、心配しすぎるのもストレスになります。ときには薬を飲まない日を作ってみるなどの意識改革も必要です。ただし、このような工夫をする場合は、必ず事前に医師に相談してください。

起き上がるときの工夫

座った状態や横になった状態から起き上がるときは、ゆっくりとした動作で行います。

床から起き上がる場合の注意点

1. 横になった状態から起き上がる場合、まずいったん床に上半身だけ起こし、座ったままの姿勢で30秒ほど待ちます。

2. 座った状態から立ち上がるときは、頭を下げて足先を見たまま、出来るだけゆっくりと、30秒ほどかけるつもりで立ち上がります。

3. 頭をさげたまま歩き始めます。
なぜ30秒かというと、起立した直後には血圧が一時的に低下し、それが回復して一定状態に安定するには、健康な人でも30秒ほどかかるからです。低血圧の人では、もっと時間のかかる場合があります。

4. 1~3のようにしても起き上がるのがつらい場合は、「フィジカルマニューバー(フィジカル療法)」(参考文献[1][2])をやってみましょう。ここでは、強力なフィジカル療法(その1)を紹介します。

フィジカル療法(その1)
朝ベッドから起きあがるときには、30秒以上の時間をかけて、少しずつゆっくりとからだを起こしてください。

できればおへそを見るように頭を下げて、ゆっくりからだを起こしながら、数を30まで数えてください。数え終わったときに、からだがようやく座っているぐらいにゆっくりです。
そのときにはまだ頭を上げてはいけません。

脳血流が低下しないようにゆっくりと時間をかけて頭を上げます。寝ていた状態から普通の速度で座ると、確実に脳血流が低下してしまうので、意識的に時間をかけるようにしてください。

一度、脳血流が低下すると、脳はもっと血液がほしいと自律神経に命令をして、その拍子に脳血管が拡張します。いったん脳血管が拡張すると、頭痛や吐き気が起こります。

このフィジカル療法を使うことで、不快な症状を感じずに起きることができるでしょう。

[1]van Lieshout JJ, ten Harkel AD, Wieling W. Physical manoeuvres for combating orthostatic dizziness in autonomic failure.Lancet. 1992 Apr 11;339(8798):897-8.
[2]Krediet CT, van Dijk N, Linzer M, van Lieshout JJ, Wieling W.Management of vasovagal syncope: controlling or aborting faints by leg crossing and muscle tensing.Circulation. 2002 Sep 24;106(13):1684-9.

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