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低血圧と起立性調節障害との関係


本サイトは、起立性調節障害のサイト「起立性調節障害Support Group」と連動しております。それは、低血圧と起立性調節障害には深い関係があるからです。その関係について簡単にお話ししましょう。

低血圧とは」で説明したように、低血圧とは低血圧に基づく愁訴や各種症状をもっている病態をいいます。したがって、低血圧の人が感じる不快な身体症状は血圧が低いことによって引き起こされている、あるいは、低血圧に関連して生じています。

低血圧は本態性低血圧起立性低血圧症候性低血圧と、大きく3つに分類されています(詳しくは低血圧の分類へ)。

起立性低血圧は診断のための血圧値が設けられています。起立時の最高血圧(収縮期血圧)が臥位(横になった状態)と比較して20mmHg以上、低下する場合に起立性低血圧と診断されます。起立性低血圧には自律神経の変性疾患などの原因があって生じている場合と、原因不明で生じている場合があります。どちらも起立時に下半身への血液移動が強く、それを代償する自律神経の働きが不十分なために起こります。医学的な概念が明確にされています。

症候性低血圧は、ほかに重大な病気があり、それが原因で低血圧が生じている疾患をいいます。たとえば、大けがをして大量に出血したことが原因で低血圧を起こしている場合などはこれに当たります。この場合、低血圧を治療する以上に、原因疾患の治療が重要になります。診断のための血圧値の基準はとくにありません。

本態性低血圧は、原因不明であまり病的ではない低血圧を総称していいます。「本態性」とは「本態が不明」という意味です。診断のための血圧基準はまだはっきりと決められていなく、最高血圧(収縮期血圧)が110~100mmHg以下と少し幅があります。研究者によっては、100mmHg以下、としている場合もあります。これは本態性低血圧の原因が、起立性低血圧のようにまだ明らかではなく、科学的な方法によって十分に検証されていないためです。

最近は、食事性低血圧など、原因や病態が明らかになったものは、本態性低血圧と呼ばずに、原因などがわかる名称が付けられています。今後も原因や誘因が明らかになった低血圧は、それぞれに固有の名称がつけられて本態性低血圧から区別されていくでしょう。しかし、いずれも「低血圧」を起こしている点では共通しています。

一方、起立性調節障害も低血圧とよく似た症状を起こします。起立性調節障害は起立時に生じる下半身への血液移動に対する自律神経系を介した代償機構がうまく働かないためにさまざまな異常や症状を起こす疾患です。これらの異常には、起立時に血圧低下を起こすタイプや血圧低下はないが頻脈が起こるタイプなどがあります。すべてが低血圧を起こすわけではありません。

また、起立性調節障害はおもに子どもに起こりやすいと考えられていたため、小児科医によって研究が進められ診断基準などが作成されました。小児期から思春期後期(高校生ぐらい)までの疾患、という認識がもたれています。

では、起立性調節障害は成人でもあるのでしょうか? それは小児期からの起立性調節障害が治らずに成人にまで持ち越すものなのでしょうか? あるいは、成人後に発症することもあるのでしょうか?

これらの可能性は十分にあると思います。実際に、日本でも起立性調節障害のサブタイプである体位性頻脈症候群に悩んでいる成人について報告されています。体位性頻脈症候群とは、血圧はおおむね正常ですが、起立時に頻脈を起こし、さまざまな症状が出るものをいいます(詳しくは起立性調節障害Support Groupへ)。

しかし、成人で起立性調節障害の症状のある方の何パーセントくらいが、体位性頻脈症候群と診断されるのか、あるいは、起立直後性低血圧などのサブタイプであると診断されるのかは、まだ研究が進んでいないのが実情です。

若い女性で低血圧症状のある方は大変に多いので、自分が起立性低血圧なのか、本態性低血圧なのか、症候性低血圧なのか、起立性調節障害なのか、一度、医療機関で調べてもらうとよいでしょう。

本低血圧サイトでは、成人の低血圧に関する全般的な情報について掲載することにします。子どもの低血圧は、起立性調節障害とオーバーラップする部分が多いので、姉妹サイトの起立性調節障害Support Groupを参考にしていただければと思います。


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