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2016年新年のご挨拶

謹賀新年


平成28年が明けました。皆さま、おめでとうございます。
平成12年(2000年)に低血圧Support Groupサイトが開設され、今年で17年目になります。その後、起立性調節障害Support グループサイトも開設しております。皆さまのお陰をもち、現在も毎月5〜8万人の方にアクセスしていただいていることが、これら2つのサイトを長らく継続できている理由かと思います。本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。

起立性調節障害の子どもは軽症例、中等症例、重症例まで、症状の程度は様々です。中等症、重症では遅刻や欠席をくり返し、日常生活や学校生活で著しい支障が生じます。この病気自体は半世紀前には小児科医には知られているものの、一般の方々はほとんど耳にすることもありませんでした。また、起立性調節障害の診療については、診断のための優れた検査方法がなかった時代であり、治療や対応は医療機関によって異なっていました。そのため、起立性調節障害の患者さんたちは「朝起きられない怠け者」とか、「学校嫌い」などと、誤解されるような事態も頻発していました。

そのような時代が約40年以上も続いていたため、起立性調節障害に関する正しい知識と理解を一般の皆さまへ啓発する目的で、当時、大阪医科大学小児科に在籍していた私と支援グループの皆さんとで中心となり、本サイトを開設しました。

本サイト開設後は、起立性調節障害に対する認識が徐々に社会に広がり、全国あちこちで「自分の子どもはこの病気だったんだ、やっと分かった」という声が聞かれるようになりました。

平成19年には、日本小児心身医学会が起立性調節障害診断治療ガイドラインを正式に発表しました。これを機に各メディアが、新聞やテレビを通じて起立性調節障害について報道するようになり、大手メディアも特集番組を組むようになりました。メディアによる啓発活動が進み、最近では、医療関係者はもとより、学校関係者、子どもが起立性調節障害ではない保護者も起立性調節障害を認識されるようになったことは、患者さんとご家族にとっても非常にありがたいことだと思われます。

ところで、起立性調節障害の中学生にとっての大きな悩みは高校進学です。朝起きられないと、当然、遅刻してしまいます。多くの中学生は朝から授業のある全日制高校に進学しますが、毎日朝早く登校するのは起立性調節障害の子どもにとってかなり辛いことです。今から約30年前には、午後から授業のある定時制高校、あるいは通信制高校の数が少なく、普及していませんでした。そのため起立性調節障害の子どもは、朝からの出席が無理だと思いながらも全日制高校に進学せざるを得ず、その結果、留年や中退に追い込まれてしまうケースが続出しました。留年になると心理的にも強いストレスがかかり、抑うつ状態に陥ることも稀ではありませんでした。そのような子どもを診療していた私は、たびたび心を痛めました。

ところが、最近、事情が変わってきました。起立性調節障害の外来を受診する中学3年生の子ども達が、体調に見合った高校に進学する、と決めているケースが増えてきたのです。起立性調節障害ガイドラインでは、子どもの体力に見合った高校に進学することを勧めています。また高校に進学した患者さんのなかには、「『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック(中央法規出版)』を参考に高校進学を決め、入学後も無理なく登校できています」と話す方もおられます。

起立性調節障害の子どもへの正しい理解と対応について社会全体の認識が少しずつ改善されているように感じています。本サイトによる啓発活動は微力ではありますが、引き続き、起立性調節障害で悩む方々にお役に立てるように努力精進したいと考えています。どうか、本年も本サイトへのご支援をお願い致します。

末筆になりましたが、本サイトユーザーの皆さまのご健康とご発展を心よりお祈り申し上げます。

門松


起立性調節障害サポートグループ
田中 英高(OD低血圧クリニック田中 院長)




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